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国立台湾大学生物資源及び農学部附属高地試験農場

農場概要

国立台湾大学生物資源及び農学部附属高地試験農場(Highland Experimental Farm,National Taiwan University)は,台湾の地理学的中心位置にある南投県仁愛郷に所属する中央山系に位置し,地形上海抜900mから2700mに跨り,千ヘクタール余りの天然林なっている,森林帶上の海抜差からみれば,暖帶林、温帶林など複雑な林相が成り立つ,それゆえ植物を含めて生物相は極めて多樣である。mffarm

本農場の標高差は著しいので,気候の変化も大きく,最も低い多羅湾谷地は亜熱帶気候型を呈し,最も高い鳶峰は温帶気候型に近い。梅峰本場(海抜2100m)から見ると,年平均気温は約13.7℃,7月の最高平均気温は約25.3℃,最低平均気温は約12.5℃,また1月の最高平均気温は約13℃,最低平均気温は約2.5℃,明らかに温帶気候型に属する。年平均降雨量は3200mmとやや多く,平均降雨日數も100日を超える。

本農場は總面積は1066へクタール,梅峰本場、春陽分場と多羅湾谷地の三区域を分けて,それぞれの特色によって経営管理する。

梅峰本場

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連絡先 台湾 南投県仁愛郷大同村仁和路215号
  梅峰と鳶峰との間に位置し,海抜は約1700~2700m,平均勾配は15~30度,總面積は623.4へクタールである。梅峰本場は亜熱帯の台湾において珍しく温帶気候型に属し,四季分明で年中爽やかであることが最大の特色である。景色はもともと自然そのものの,更に多年にわたり落葉果樹、温帶花卉、高地野菜などの園芸作物は研究教学、示範経営のために,數百種類に及ぶ温帶植物の導入してきた結果,今では春には百花が競うように咲き乱れ,その香が山一面に漂い仙境の如く。又秋空が青々と澄み晴れわたる時分になると,紅葉が山谷に満ちあふれ次次に黄葉が枯れ落ちるなど,温帶と高山植物を観賞と認識することについて至適な場所である。
近年、台湾においても山地を過度に開発利用したため,自然を破壞することによって,干害、水害、土石流など災害が多発している。その現状に鑑み本農場では山地環境保護や資源保全の急迫性を痛感するので,元の天然資源の調査、標本の収集保存、造林などを続きなから,人々の環境保全意識を呼び覚ますために自然生態体験キャンプを初め,多くの自然保全教育等に從事している。本農場は一般の民衆にも開放し,今まで保育してきた美しい天然原生資源および長年経営してきた特殊な園芸景観など,自然に親しみたい人々に提供する。
施設  園芸に係わる教学、研究の一環として、約8ヘクタールの落葉果樹園にリンゴ、ナシとモモ等の果樹について百數種類の品種を蒐集、保存している。また簡易施設にも球根類、宿根類と一、二年生草花類等を数十種類栽培しているが、その一部分は本農場で研究開発した培地により養液栽培を行われている。これらの簡易施設は約2.5へクタールを占め,ガラス温室2棟には原生ラン科植物約60種と多肉植物約200種とが保存栽培されている。其の他台湾の高山地帶に原生する木本植物70種類を蒐集、保存する目的で噴霧施設付きの育苗室を2棟設置し,原生植物の保存に努力している。
アクセス 台湾中央山脈横断道路霧社支線(ルート台14甲)よリ14.5km,バスで霧社から30分。

春陽分場

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連絡先 台湾 南投県仁愛鄉春陽村虎門巷65號
霧社春陽村の近く,濁水渓の北岸に位置し,海抜は約1260~1600m,平均勾配は5~20度,總面積は45.1へクタールである。
施設  次生林と二葉松造林地が約30へクタールを占め、10へクタールの既墾地は棚田状に開墾され、その中に約2へクタールの栽培施設があり,十字花科、茄科と草花類の繁殖を主体に,盆栽及び造林用苗木の生産にも併せて用いられている。 現地には事務所、職員宿舍及び30名收容可能の学生寮、教室、食堂等の基本施設を設けられている。

アクセス 霧社から台14号線に沿って、東北に向かい進行すると83.7kmのあたり春陽分場に着く,さらに前方約9kmに進むと有名な蘆山温泉に到着する。西南向きに霧社を経て約24km下山すると埔里に至り,台湾の西部平野に連接する。

多羅湾谷地

連絡先 台湾 南投県仁愛鄉春陽村虎門巷65號
濁水渓の南岸に位置し,霧社万大ダムの近く。海抜は約900~1800m,平均勾配は10~25度,北向きに傾斜している天然広葉林,總面積は397.6へクタールである。
施設  全区の殆どが天然広葉林であり,四季によると自然景色の変化が多様である。
アクセス 台14号線に沿って84.3 kmで。