国立台湾大学生物資源及び農学部附属高地試験農場(Highland Experimental Farm,National Taiwan University)は,台湾の地理学的中心位置にある南投県仁愛郷に所属する中央山系に位置し,地形上海抜900mから2700mに跨り,千ヘクタール余りの天然林なっている,森林帶上の海抜差からみれば,暖帶林、温帶林など複雑な林相が成り立つ,それゆえ植物を含めて生物相は極めて多樣である。
本農場の標高差は著しいので,気候の変化も大きく,最も低い多羅湾谷地は亜熱帶気候型を呈し,最も高い鳶峰は温帶気候型に近い。梅峰本場(海抜2100m)から見ると,年平均気温は約13.7℃,7月の最高平均気温は約25.3℃,最低平均気温は約12.5℃,また1月の最高平均気温は約13℃,最低平均気温は約2.5℃,明らかに温帶気候型に属する。年平均降雨量は3200mmとやや多く,平均降雨日數も100日を超える。
本農場は總面積は1066へクタール,梅峰本場、春陽分場と多羅湾谷地の三区域を分けて,それぞれの特色によって経営管理する。